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サマリタン

映画、本、毛糸もろもろ。

どんな本屋が好きですか。

フリーペーパーが増えている。
昨日、読売新聞出版マーケティングレポートから出ている
小冊子「本のとびら」3号を入手した。
これも、最近創刊したようである。
特集は「棚揃えは、書店からのメッセージ」として、
青山ブックセンタージュンク堂書店、BOOK246、クレヨンハウス
往来堂書店、書肆アクセスの6店が取り上げられている。
書肆アクセス以外は滅多に行かないか、行ったことのない本屋である。

書肆アクセスは、ときどき棚を見るだけでも十分楽しい。
古書関係、映画関係の告知のペーパーが置かれているのも目的の一つ。
インターネットで本が簡単に検索できる時代に、どう対応していくのか、
ある意味岐路に立たされている旨が述べられていた。

続いて、ジュンク堂書店
ここは、平積みが無い本屋である。
まるで図書館のように、本が床から天井近くまで並ぶ。
本屋さんなのに、何故か静粛になってしまう、そんな雰囲気。
いつも立ち寄るときは時間が足りない。
大きすぎて、手に負えない感じである。
また、レジスターが集中型で、レジに行くまでに間が出来るため、
衝動買いが無いように思える。

私は、中小規模の本屋の方が衝動買いしやすい。
大型書店では、欲しいものが多すぎて、
どこに衝動を走らせて良いものかわからずに、
ウロウロした挙句、何も買わない、ということが多いのだ。

記事では、ジュンク堂の「大江健三郎書店」の事例が挙げられていた。
書店の棚の一部を、書店の中の書店として、
作家の選出した本を並べ、POPを書いてもらうというものだ。
私は、大江氏がどんな本を読んできたか、あまり関心が無い。
興味深い取り組みではある。
しかし、これまで、このようなコーナーで本を選んだことは無い。

青山ブックセンターについては、実は数年前に行ったきりである。
倒産したときは驚いた。
行く予定は無いが、このご時勢に復活したのは嬉しい。
しかし、単価が高いせいもあり、買ったことがない。
オシャレで、カッコ良くて、スノッブな感じも苦手。
ヴィレッジヴァンガードにも似た、自意識の強さに耐えられない。
センスの良さには関心するし、並んでいる本全てが欲しくなってくる。
でも、もっと、選択する自由を、探し出す喜びをくれ、とも思う。
読者は、売っている本以外買うことは出来ない。
「ほら、これ、欲しくない?」と差し出されると、
「いや、別に。」と言いたくなるのは、単なる天邪鬼か。
私は、自分で見つけ出した喜びも含めて、本を買っているのだ。

特集以外の記事について。
From Editorsというページで、光文社の古典新訳文庫が紹介されている。
既に、カントの『永遠平和のために/啓蒙とは何か』は購入。
読みやすいし、表紙のデザインも気に入っている(下図)。
岩波文庫の重厚さや古めかしさも好きだが、
こういう軽さを併せ持った装丁や編集も良いと思う。
角川ソフィア文庫の雰囲気に似ている気がする。
でも、古典を扱うことで、光文社に好感を持つようになった。
JJもVERYも買ったこと無いけど。

最後に、夏目房之介氏のコラムが裏表紙になっている。
何故か、巨大温室が好きだったという話だ。
巨大温室には19世紀の夢がある。
19世紀は、人と機械と夢の時代なのではないか。
新しい人々、新しい技術、幻想と悪夢が発見された時代。
その後、戦争の世紀がやって来た。
20世紀を象徴する建築はなんだろうか。

今日の収穫
鹿島茂『人獣戯画の美術史』ポーラ研究所 600円