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サマリタン

映画、本、毛糸もろもろ。

少数派を知るために。

最近の収穫
『ジプシー 歴史・社会・文化』水谷驍、平凡社新書

前から欲しかったが、特別急ぐ用も無かったので、
後回しにしていたところ、お安く古本にて入手。
前々から、ジプシーまたはロマといわれる人々の歴史には
多少の関心があったが、本腰を入れて調べるほどではなかった。
今後、もう少し意識的に勉強していきたい。
そもそも、彼らについては、イメージ以上のことはよく知られていない。
専門的な書籍は、出版されているようだが、
研究分野としては、メジャーとは言いがたい。
ロマンや幻想とともに、語られることが多い人々である。
常に「語られる客体」であって、「語る主体」であったことはない。

実際に、EU統合が進むヨーロッパで、このような人々は
どのような立場にあるのか。
9.11によって、世界対ムスリムのように、構図が作られるようになった。
ジプシーといわれる人々は、居心地が悪くなったのではないだろうか。
どの国においても、主流派ではない人々は、全て、何かしらの変化があったはずである。
ナショナリズムの高揚や排他的政策への支持の一方で、
膨大な数の移民難民が発生している中、
ジプシーといわれる人々は、今、いったいどこで、どのように暮らしているのか?

昨年のフランス暴動では、労働経済政策が、
移民大国フランスにおける「フランス人とは誰なのか」という
問いかけに直結していることを、思い出させた。
ジプシーという人々にとって、国とは何なのだろうか。

旧ソ連諸国の民主化(と言って良いかはまだ明確ではないが)
東欧のEU加盟やユーロ圏拡大、EU憲法国民投票など、
これらの動きの主流は英仏独であるのは間違いない。

日本人は、あまりにヨーロッパについて、関心がないように感じる。
私も意識していないと、無関係な気がしてくる。
だけど、たぶん関係しているのである。
ヨーロッパに向ける視線を、改めたいと思う。

そもそも、語られることもなく、見過ごされる人々は、
沈黙を強いられるだけだ。

今日の一言
ユーロは、高い。