サマリタン

映画、本、毛糸もろもろ。

年間ベストテン

SIGHT2007年冬号を購入。
今年のブック・オブ・ザ・イヤーは別冊ではなく、今号の特集に含まれていたため、
ちょっと気がつかなかった。
SIGHTも紙面が大幅に変わり一見総合誌風になったのは良いけど、内容量に不満が残る。
字は小さくても良いので、もう少し中身が欲しい。

本の年間ベストテンが出揃う季節であるが、
中には、「本当に売れたの?」と思うものがある。
読んでいる人も見かけないし、読んだという話もあまり聞かないから。
『東京タワー』は、さすがに読まれているな、と思った。
でも、『国家の品格』は、どんな人が買っているのだろうか。
私も、気にはなった。
朝日新聞の元旦の社説に『武士道』が引用されたあたりから、
また保守化が加速する予感がしたし、
その勢いは、一年続いたということだ。
本にしては安く感じるかもしれないが、
半端な内容に頁数も少なく、読んだら腹が立つだろうから、
買うのももったいなくて、手をつけていない。
いずれ、どこかで、目を通しておきたいとは思っているが。

そう言えば、近頃、テレビでやたらと、
東野圭吾の『手紙』を読んだとコメントする芸能人を見るが、
穿って映画のCMなのか、と思ってしまう。

これを言ったらヒンシュクを買うかもしれないが、しかも、一つしか読んでいないが、
東野圭吾、あまり、面白くなかった。それ以来手をつけていない。
森博嗣も同じく。最初の数頁が進めなくて、面倒になってしまった。
こんな人気作家なのだから、きっと読みやすくて面白いのだろう、と思ったのに。

一方で、宮部みゆき桐野夏生はさすがに読ませるな、と思ったので、
私も、決して今時の人気作家が読めないわけではなさそうである。
恐らく、男性による現代小説とは相性が悪いのだ。
よく言われることだが、男性作家の場合、女性の描き方がありがちで、冷めてしまう。

SIGHTで扱う本は小説が多く、読んだことのある本は、あまり出てこない。
荒川洋治の『文芸時評という感想』は買おうかなと思った。

今日の一言
現在、読書中の本は
スーザン・オーバック『拒食症-女たちの誇り高い抗議と苦悩』