サマリタン

映画、本、毛糸もろもろ。

今日は仕事始め。

1月4日木曜日。今日から仕事。
朝の電車は普段よりずっとすいていた。
まだ松の内でもあることだし、休みの人も多いみたい。

今日は『論座』の2007年2月号を購入。
表紙は黄色と灰色で、小林よしのりの顔があしらってある。
今月の柱は「小林よしのりVS本誌編集長」であった。
昨年の2月号はナベツネ靖国参拝を語っていた。
その号は売り切れたくらいだから評判になったのだろう。
それにあやかったのかな。

でも、実は一番気になった記事は、
「蔓延する似非科学」と「コピペ化する教養」の方。
似非科学については、つい先月の「視点・論点」が放映され話題になったことだし、
菊池誠先生もタイミングを合わせたのだろう。
決して目新しい話ではないのだけど、
結構似非科学を信じている人は多い。
一昨年だったか『世界』*1 でも同じく、
水からの伝言」に関する記事があった。
その記事を読んで初めて、小学校で道徳の教材に使われていることを知った。
いや、ビックリ。
マイナスイオンゲルマニウムについても、
一種の信仰みたいなもので、科学的には全く証明されていないことは
常識だと思っていたが、これも信じている人は多い。しかも身近で。
まあ、電子レンジで調理したものは、体に悪いって信じている人も居るからな。
不味くなることはあるけど。

「コピペ化する教養」についても感じることはあったし、
内田樹先生の指摘する教育の意味についても、同感同感。

2001年頃から、インターネットで雑誌記事検索が広範囲で出来るようになり、
文献探しが飛躍的に楽になったのに、
今や、論文を読む学部生をほとんど見ない。
図書館や本屋で適当に目に付いた本を参考にしているようだ。
それでは閉架図書や雑誌に掲載された論文には
永久にたどり着けないのではないか。
専攻にもよるのかもしれないが、
研究雑誌や大学の紀要まで視野に入れている学部生は少なくなったように感じる。
今の大学生は、何でもインターネットでググるのに、
何故、リファレンスには使わないのか、不思議である。
大学は、知識を得る場所ではなく、
自分にとって必要な知識の集め方と使い方を覚える場所だと思うが。
教育が役に立つかどうかなんて、後から考えることであって、
事前にわかるものではない、とおっしゃるとおり、
大学も卒業してから価値がわかれば、それで十分なのかもね。

Google Scolarも非常に便利で面白い。
英語が出来ればもっと楽しめるのだが。

今日の一言。
水は何も教えてくれませんよ。

*1 追記(1月8日)・・・確認したところ、2005年7月号でした。