Vの思惑。
今日は、世間を賑わすバレンタインデー。
この時期は、クリスマスと並び、製菓業界にとっても刈り入れ時であろう。
不二屋も、全くタイミングが悪い。
下の写真は、随分前に食べた、ブールミッシュのガトーショコラ。
一応チョコレート繋がりということで。
さて、私的な事情ではあるが、
今年は、とある中間管理職のお方のご提案により、
所属部署においては、義理チョコは全面撤廃の運びとなった。
私としては、財布にゆとりも出来た上、気楽でもあったが、
街中に溢れるチョコレートを前に、無視を決め込むのつまらないので、
昨日の帰路、丸の内近辺に立ち寄り、少々物色。
しかし、某百貨店地下1階で、あまりの人の多さに圧倒され、
途中でどうでも良くなってしまい、
結局、そのまま帰ってしまった。
(試食はした)
それにしても、一粒一粒手作りであれば当然とは言え、
相当に高価なチョコレートが、次から次へと売れている。
レジでは、現金だけでなくクレジットで支払う人も多い。
特に、私が様子を伺った丸の内近辺は、OLも小金を持っているらしく、
ピエール・マルコリーニや、ヴィタメールのような
本来であれば超高級チョコレートが、これまた売れる売れる。
お客さんの年齢層もやや高めで、「負け犬」感溢れる売り場であった。
(ココは雰囲気の話、聞き流して欲しい)
ヨーロッパブランドであれば、最低価格は1200円から1500円、
美しいプラリネやガナッシュ、トリュフが4つ程度が平均的かと思われる。
1000円未満に抑えたければ、3つが限界。
場合によっては箱ではなく袋になってしまう。
引き出物のような大きな紙袋に一杯のチョコレートを買うには、
数千円から数万円はかかるはず。
もちろん、どれも非常に美味しいのであるが、
ヨーロッパにおけるチョコレートの位置づけに比べると、
「甘味は女子ども向け」と言う意識の強い日本で、
その真価が理解されているとは思えない。
ショコラティエも、ファッション誌で紹介されるような、
「ソムリエ」やら「○○コーディネーター」やらと同じように
ちょっとステキなカタカナのお仕事の一つになっているのではないか。
実際、どの仕事も楽では無いし、独立して生計を立てるのは厳しいのは間違いない。
まあ、とらやの羊羹だって、一本3000円くらいするのだから、
和菓子も洋菓子も、高級で洗練されたものになれば、似たり寄ったり。
作るのも大変だし、買おうと思えば、当然高くなる。
また、こうしてチョコレートを求める女性購買客の多くは
バレンタインデーを、非日常のイベントとして、
どうせなら参加しておこう程度の気持ちで楽しんでいるだけであろう。
(そこには私も含まれているわけだが)
であるから、男性諸君は、義理チョコをもらうことに、
そんなにも構える必要はないのではないかと思うのである。
「気を遣わなくても良いよ」と言って辞退される方も多かろう。
しかし、その断り方は間違っている。
あげる側も、倍返しだか3倍返しだか、もらおうとは思っていない。
何故なら、義理チョコの本当の意味は、
「もっと気を遣え」と言うことだからだ。
つまり「返ってくる何か」を期待しているのではなく、
男性諸氏に「どうお返ししようか」と悩んで頂きたく、期待しているのである。
(・・・私だけかもしれないが)
今日の一言
結局、ゴディバにて購入。
さて、食べてしまうか、どうしようか。