サマリタン

映画、本、毛糸もろもろ。

誰が一番好きですか。

今日のお話は、『SATC』。

と言えば、

SEX AND THE CITY

の略称。

セックスと街(NY)のお話である。

ご存知ですよね?当然。

今月映画が封切りとあって、

ありとあらゆる雑誌に広告が出ている。

特集も多いし、ポスターもバンバン貼ってある。

観たこと無い人向けなのか、

テレビ東京系列の深夜に日本語吹き替えを放映中。

今再び、『SATC』の風が吹いているのだ!

さて、これだけヒットしているのだから、

好きな人も多いであろう。

けれど、多分、全員が好きになるようなドラマではないと思う。

女を二種類に分けられるのであれば、

『SATC』が好きかどうか、だとさえ思う。

『SATC』に出てくるような話題に対して、

好感を持つか否か、と言っても良い。

『SATC』のようなドラマを、

下品とか、恥ずかしいとか、

男の話ばっかりでバカなんじゃないかとか、

「好きじゃない」と思った方は、

以下、スルーして結構です。

もちろん、私は好きであります。

全シーズン見たし、最後は感動した。

会社のPCでは、スクリーンセーバー愛用。

全部見たけど、現在放映しているのも見ている。

もちろん、全シーズン入りのDVDBOX限定版はアマゾンで予約済。

(シーズン1は、持っているけど、全部集めなくて良かった・・・)

でも、『SATC』が好きになれない女たちも、

いつか、彼女たちの言葉や行動に

膝を打つ時が必ず来るのではないかと思っている。

私も、現実に似たようなことを思うことしきりで、

見れば必ず、膝を打つ台詞がある。

ホント、膝が割れるほど。

『SATC』の4人は全員大人の女で、

女友達との心地良い関係だけに収まらず、

仕事に遊びに精を出し、

異性とも積極的に関係を広げている。

彼女たちは、

仕事も、野心も、お金も、精力も持っている。

と、同時に、ピンクに輝くオンナゴコロを持っている。

経験値は上がっても、悩みは変わらず、

ときどき、というか、しょっちゅう挫けるけど、

でも、諦めたりもしない。

このドラマを面白いと思う自分を発見したとき、

私ももうお子様じゃなくなっちゃったんだなあ、

と実感したものである。

どの国の女も同じようなことを考えているのだと、

教えてくれたような気さえする。

女から見れば、

男という生き物は、

バカなんじゃないかと思ったり、

傷つけられたり、

ずるいと思ったり、

羨ましいと思ってみたりと、

不可解でありながら、

やはり、どこか、愛しかったりするものなのかもしれない。

というわけで、

4人のうち、誰が一番好きですか?

私は、一番共感するミランダ。

キャラクターとして親近感を感じる。

ミランダは、高給取りで頭の良い弁護士。

口が達者で、皮肉屋で、現実主義者で、

本当は、男の優しさを信じたいし、

優しくしてあげたいと思っているのではないか、と思う。

まあ、私自身、見た目も収入も頭の良さも、ミランダとは程遠いのだけど、

男に対する態度や、

女である自分に葛藤しているように見えるところが、

似ているような気がするのだ。

憧れはサマンサ。

とにかくセクシーでゴージャス、

常時臨戦態勢、

ヤる気ムンムンなところは尊敬に値する。

会社経営者という仕事も、

男との遊び方を心得ているところも、

ちょっと痛い目にあったくらいでは懲りないところも、

肝が据わっていて、カッコいい。

キャリーにも共感する点が多く、

彼女のファッションやインテリアはとても素敵だと思う。

演じているサラ・ジェシカ・パーカーも好きだ。

でも、私は、ビッグは好みのタイプではないし、

キャリーほど、靴マニアではない。

タバコも吸わないし、コスモポリタンは飲まない。

敢えて言うならば、焼酎か、キンキンに冷えたウォッカ派。

マノロの靴は欲しいけど。

おめめパッチリのシャーロットは、

可愛らしいくせに、ちょっとセクシーで、

サマンサとは別の意味で、同性として憧れる。

彼女ほど、少女趣味でもロマンチストでもないけど、

気持ちを大切にするところがとても良いと思う。

『SATC』は、

自分の中にある「女」を思い出させるところが、ちょっとだけ怖い。

かつて、夜な夜な独り、ビデオを見ては笑っている自分が、

少し寂しかったりもした。

でも、好きなドラマであることに変わりはないし、

自分自身「やっぱり、女って楽しい」と思うことに、

嬉しくなっちゃうドラマなのだ。

今日の一言。

タイトルに思いっきり、

「SEX」と入っているポスターが、

小学生どもが溢れる映画館のロビーに

貼ってあるのはどうなのか。