邪な風。
邪な風と書いて、風邪。
日本語って巧いねえ。
今日は病について語ってみたい。
ちょっと下のお話も含んでいるので、
お食事を終えてからの方が良いかもしれない。
タイトルの通り、私は、今、風邪を引いている。
英語だと、「冷たい何かを捕まえてた」と言うらしいが、
これは、一般的な風邪に見られる諸症状を表現しているとは思えない。
私が英語を話せるようにならないのは、
いちいち、このような点に突っかかっているからであろう。
さて、風邪の話をしよう。
私は、目下、パブロンゴールド(散薬)・胃薬・バファリンで治癒中である。
通常服用している薬と合わせて飲んでも良いかどうか、
事前に薬剤師さんに予め聞いておいたので、
ためらいもなく飲めたのは良かった。
何か予知していたのかもしれない。
一時的とは言え、薬がまた増えてしまった。
薬漬けから脱出する日が待ち遠しい。
食後食前就寝前と、一日に何度も薬を飲む。
おかげで水ばっかり飲むことになる。
もう嫌になって、酒で飲んだりしちゃったこともあるくらいだ。
もちろん、やってはいけないことだし、内緒だ。
酒と薬の相乗効果なのか、ものすごいぶっ飛ぶ。
何も必要ないのに、わざわざサプリメントを飲む人の気が知れぬ。
そもそも、風邪の気配を感じたのは月曜日の夕方であった。
飲みすぎで気持ち悪くなって吐いてしまいたいのに、なかなか吐けない状態と、
飲みすぎで、翌朝頭が痛くて、ふらふらする感じが同時にやってきたようだった。
酒を飲んでいないのに、酒の悪影響だけ感じるのはすっごい損な気がした。
だが、薬を飲み、一晩寝てから治りかけてくると、
今度はお通じが良くなった。
下っているのではない。
詰まることはあっても、滅多に下らない腹である。
そこで私は考えた。
もしかして、今まで便秘薬が効かなかったのは、
腸の問題ではなく、胃の問題だったとか?
「ピンクの小粒コーラッ○」も効かなかった。
と言うか、効かなかったでは済まないくらい、酷い目にあった。
あれは神か、御仏か、彼岸と言うものなのかもしれない。
とにかくヤバイところまで行って来た。
もう10年以上前、最初で最後のピンクの小粒を飲んだときのことである。
飲んでから数十分か、一時間か、とにかく効き目は直ぐだった。
ひどい下痢のような症状が私を襲った。
が、下痢ではなかった。
何も出てこなかったのだ。
そして、手足が冷たくなり、腹痛は激しくなった。
下痢の症状とよく似ているが、下痢ではない。
いつまでたっても、何も出てこない。
繰り返す痛みの中、意識が朦朧としてきたところで、私は思わず神に祈った。
「神よ、私は間違っていたのですか」と。
それ以来、ピンクの小粒は飲まない。
うっかり宗教に目覚めるかもしれないし、ひどい場合は、死に至りかねない。
と言うわけで、今後は、便秘薬ではなく胃薬を買うことにしよう。
さて、痛みには様々な比喩があるが、
誰かにその痛みを伝える意味はあるのだろうか。
胃の場合、
「雑巾を絞るように、胃が絞られているようだ」
と言うことがある。(あるよね?)
今回もやられた。
そもそも、胃を絞られたこと等無いはずなのに、
何故このような言葉が出てくるのであろうか。
しかし実際に痛いときは、
「この野郎、痛いじゃないか」と誰かを罵倒したくなるくらい、
「絞られてる~~!!!」と感じる。
他にも、胃がキリキリするときは、
胃が内部から溶かされているようだと感じる。
多分、胃酸過多だ。
結構頻発する症状で、決して珍しくもなんとも無い。
逆に胃が全く動いていないときもある。
こちらが厄介なのは、全く痛みが無いことだ。
腹は減るし、食欲もあるので、三度三度食べてしまう。
しかし、何しろ胃がストライキしているのだから、
ろくに消化されずに、先(つまり小腸)に巧く進まない。
そのせいだろう。
腹がどんどん膨らむのである。
何かインプラントされたか、エイリアンの卵でも植えつけられたか、
いきなり妊娠4ヶ月とか5ヶ月みたいな感じだ。
服が入らなくなる辺りから、薄々気がつく。
そして、消化の最初の関門が閉ざされ、詰まりだすわけだ。
痛い場所と原因がずれるのも大問題である。
頭痛の場合。
頭に孫悟空の輪がついているように痛いとか、
頭の片方だけ痛いとか(いわゆる偏頭痛)、
巧くいえないけど、一部だけ痛いことが多い気がする。
また、頭が痛いのか重いのか良く分からないが、
とにかく頭が邪魔に感じるときもある。
頭を外したくなる。
頭を外したら、何が良くなると思っているのか。
自分でもわからない。
第一、死んでしまうのに、どうしてそれが解決法だと思うのだろうか。
やはり、頭がおかしいのだろう。
肩こりや腰痛の場合はもっと単純だ。
ひたすら固まっていく感じ。
凝りが激しくて、ちょっと触られただけでも痛いとき。
薪を背負って歩く二宮金次郎な気分のとき。
さらに進むと、鉄板背負っているような気分になるとき。
鉄板のせいなのか、ものすごい力で押されても何も感じなくなるとき。
どんどん痛覚が鈍くなるらしい。
そのため、マッサージに行くときは、女性より男性の施術を希望している。
申し訳ないが、概ね女性の力では効果が無いのである。
私は、体調が悪かったり、何処かが痛いとき、
うつぶせになり、ダンゴ虫のように丸くなる。
何か楽になった気がするのだ。
でも、きっと何も良くなっていない。
もしも、このまま死んだら、丸まって死んでいるのを発見されるのだ。
他の人はどうなのかは知らないけど。
人は体を丸めているほうが自然に近い気がする。
けれど、昆虫は死ぬときは仰向けになっている。
毎年夏の終わりにたくさん見かける蝉を見る度に思う。
今年は、自宅扉前にて一生を終えかけている蝉を、写真に撮ったので公開。
ほらネ。仰向け。
何かに降参しているのかもしれない。
今日の一言。
まだ邪な風が私をたぶらかしているので、休みます。