サマリタン

映画、本、毛糸もろもろ。

DVDレビュー『ミラーズ』

今日も残暑が厳しいざんしょ。
こんにちは。

全国のホラーファンのみなさんはすでにご覧になっているのであろう
アレクサンドル・アジャ監督のハリウッド初作品にして、
キーファー・サザーランド映画復帰作
『ミラーズ』


大きく出すぎた。
こりゃ、期待しすぎた。
ビックリお化け屋敷系かと思いきや、
妙なホームドラマになっていた。
いつもの小さな喜びを見つける努力を怠ってしまった。
うっかりネームバリューがあると、
ついつい肩すかしをくらいがちだというのに。


ストーリーやキャラクターはステレオタイプ、
やたら豪華な廃墟もあまり生かしきれないまま、
人間ドラマもいっぱいいっぱいで、
結局、主人公の心の傷や妻との関係も、
やけに鏡で嫌がらせをしてくる悪霊も、
消化不良で、
「ああ、このオチをしたかったのね」
という予想範囲内の落とし方でエンディング。

主人公が狙われる理由もよくわからない。
舞台となるはずの廃墟のシーンも少ない。
もっと、前日譚として、
「ここの夜間警備員はみんな狂った」
とか
「夜な夜な妙な声が聞こえる」
とか、
たっぷり前振りしてもよかったと思う。

いきなり、主人公、ビックリして、ドッキリして、
血走って、バウアー!って感じで、
別居中の妻に詰め寄ったり、子どもたちをビビらせたり、
相変わらずの猪突猛進ジャック・バウアー健在のハイテンション。
(本編ではベンですが)


血しぶきシーンはそれほどない。
唯一のゴアシーンは、主人公の妹がやられちまうところかな。

あ、これ結構厳しい絵柄です。でも唯一のアジャ節なので、御紹介。

10082403『ミラーズ』顎をぐわしっ.JPG

鏡の中でこうすると。

10082406『ミラーズ』んぎゃー.JPG

当人がこうなります。


それよりも、それよりも、なのである。
主人公ベン(キーファー)の家にて
私の目を奪う案件があったのでご報告する。

別居中の妻と子ども二人が住んでいるのは、
仕事の割になかなか瀟洒な一戸建て。
あれ、ジャック、じゃなくってベンったら、
市警察の刑事なんだよね?
そんな収入あるように見えないけど?
と思ったら、妻が検視官だった。
ダブルインカムで、法医学者なら少しは金あるかな。
でも、公務員だしねえ。
それほど高額所得者とも思えないけど。
日本と違って、家のスケールでかいから、
きっと買えるだよね。
公務員でもさ。

とりあえず、ホラーは、お金のことを考えてはならない。
最後は焼き払ったりしちゃうことも多いし。

さて、このステキなおうちにはたくさん鏡がある。
鏡って高いんだけどな。
ここぞとばかりにでっかいのが子ども部屋に一枚ずつ。
私の家には、小さいのと、ちょっと大きめなのが一枚ずつに、
洗面台のものを併せて三枚しかないけどな。

で、半狂乱のジャック、じゃなくて、ベンが、
鏡を通して悪さしにやってくる悪霊を入れないようにしようと
「協力に感謝する!」みたいな勢いで、
家にある鏡を外したり、
ペンキを塗ったり大忙しで、子どもとベビーシッタードン引き。
私は、そこで、はたと気付いた。


そして、巻き戻したりコマ送りして確信。
10082408『ミラーズ』鏡を塗るキーファー.JPG こども部屋。

パパの手元にご注目。

10082409『ミラーズ』二人が映っているだけよ、って他にも移ってます。.JPG やっぱり。

真ん中のポスターが同じ。

えーっと、これは、

息子の部屋に、「ネギま!」、
娘の部屋に、「ツバサ」、
それぞれアニメポスターがあるってことですよ。

※追記…息子の部屋に二つかも。

何故に、「ネギま」と「ツバサ」。
何故に、男女の作品の割り当てがバッチリなのか。
何故にマガジン?
10082410『ミラーズ』ママが買ってあげたんですよね。.JPG 右端に。

10082411『ミラーズ』娘の部屋。.JPG  ほらね。

ジャパニメーションとか、クールとか、そういう感じではない。
これは、「MO-E」(萌え)の方向にあるものだ。
子どもたちが中高生くらいの設定ならわかるけど、
小学生とか、それ以下だったら、もっと別の飾り付けするのではないの?
息子はせいぜい6歳だから、「ネギま!」より「トイストーリー」では?
ワタクシ、「ネギま!」も「ツバサ」も
読んでもないし、見てもないのだが
未就学児童向けとは思えない。
娘はまあ、アニメ好きってことにしても、
「ツバサ」だけ、テイスト違うんじゃね?
何だか、センスが偏った感じ。

え、私が知らないだけで、実は世界的ヒットとか?

アジャ?
スタッフの個人的趣味をセットの盛り込むのはどうかと思うぜ。
そいつ、マガジン読んでるんだろ。


一応公式HPをご紹介。
ネギま!」はイロイロあるみたいよ。
http://www.negima.ne.jp/
http://www.starchild.co.jp/special/negima/

こっちが、「ツバサ」。
http://kc.kodansha.co.jp/tsubaholi/tsubasa/character.html

うーむ。
将来が怖い。
いつか、コミ×に行くんだ、とか言い出しそうだ。

関係あるのかないのか、
ストーリーにはあまり入り込めなかった。
かわいそうとか、がんばれとか、助かってほしいとか、
あまり思えないままのオチ。

クライマックスに、自宅と廃墟で、不仲の妻と夫が、
それぞれキャーキャー言ってるときも、
最後のドッキリ!な終わりのときも、
何だか集中してドキドキ出来なかったのであった。

へー、ってな感じで。
最近はこういう終わり方流行ってるのかなー。

★2つ。
二度めはない。


今日のおススメ

カワイイおなごがいっぱい出てきます。

オッサンも出てきますが。 

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