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サマリタン

映画、本、毛糸もろもろ。

DVDレビュー『変態村』

昨年の11月末ごろから久しぶりにレンタルショップの会員になり、
借りる→観る→返す&借りるがエンドレスになっている。

大体一週間で5本は観るのだが、今会員になっているレンタルショップ(ツタヤではない)は、
ちょっとお値段が張るので、控えめにしている。

初対面の人との会話で、
「映画好きなんですよー」は、結構会話を盛り上げるのに効果的なのだが、
私の場合、ちょっと観過ぎか、偏りがあるのか、
相手が引く、場合によってはドン引きになるので、話題に出して良いタイトルと良くないタイトルがあるわけで、
今回の『変態村』は受け狙いでもない限り、出さない方が良いタイプだ。

変態村 [DVD]

変態村 [DVD]

 

もう一回、リンク貼っておきます。

これは、ヨーロッパの映画です。
レンタルショップによっては、置いていません。
「変態シリーズ」でいくつかあります。
で、これが第一弾。
第二弾は『変態男』。
レンタルするだけでも人格疑われそうなタイトルだが、
これ、邦題が大問題で、原題は「Ordeal=厳しい試練、不愉快な体験」と言う意味のフランス語らしい。


主人公はマルクと言う売れない歌手。
老人ホームの慰労コンサート等の小さな仕事ばかり。
全国を小さなバンで行脚しているだけの歌手。
とある老人ホームでのコンサートを終え、
次の仕事に向かうが、途中、バンは故障、道に迷ってしまう。
そこで、元民宿の亭主と出会い、今日は自分の家に泊まるよう薦められる。
ここまでは、普通のお話だ。

主人公が道に迷い、不思議な世界に入り込む、
と言う展開は一般的で、とりわけ新しさはない。
序盤のしんみりとした湿気た暗さも、
ここから怖い目に遭うんだろうなーと予想させる兆しとして十分だ。

で、予想通りここから怖い目に遭う。

ここから出てくる人は全員おっさんで、全員オカシイ。

たとえば、
最初に出会った会話のかみ合わない青年は犬を探しているが、
中盤で「僕の犬だ」とか言って抱きついているのは豚だし、
村の畜舎ではおっさんが輪になって豚相手に何かゴニョゴニョしてるし、
宿の亭主はマルクが歌手だと聞いて、
以前蒸発した妻グロリアも歌手だった、
そうだ、お前はグロリアだ、グロリアが帰ってきた!とか言い出すし、
村の居酒屋では、不協和音満載のピアノに合わせて、
おっさん全員が、何かやばいもんでも憑依したみたいなポルカ踊りだすし、
マルクを縛り付けてワンピース着せて髪切って、
気がつくと、村人全員でまわしてるし。

ここまで書いても、さっぱり何だかわからない話なのだ。
まあ、全部がそうなんだけど。

でも、この異常とも言える行動は全て愛に基づく行為なのであるのだ。
ちょっと倒錯してるけど。
いや、ちょっとどころじゃなくらい倒錯している。
いなくなった妻グロリアだって、本当に存在したのか怪しい。

不条理極まりないまま物語は進み、そして終わる。

見終わった後、小さなバンで悪路を走り回った後の乗り物酔いのような気分になります。
一回観ただけで、おなかいっぱいです。

次はこれと同じ役者さんが出ているフランス映画について描きます。

いやー、人間って怖いですね。

歪んだ愛は、しまっておいて欲しいです。