鞭を持った教授の件について。
以前、うだうだ言いつつも、やっぱり観たい、
と結論を出したので、早速、行ってきた。
『インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王国』のことである。
感想を一言で表すと、
「老インディも良いネ。」
アッサリ、簡単に、老けたインディを受け入れてしまったのでした。
そもそも、『インディ・ジョーンズ』は、
スペクタクルでロマンティックでファンタジーなのである。
何でもアリだけど、どこまでもアリではない。
リアリティとファンタジーの隙間を行き来している、
一人の男の壮大な物語なのだ。
関係ない人には、好きなことをして生きるのは良いのだと、語り、
関係ある人には、真面目に将来を大切にしろと語る、
出たとこ勝負で、気ままも気まま、
好き勝手で、美女にはユルい。
身近にいたら、愛 ≦ 厄介 な感じで、
無限の憎しみと愛情を引き出してくれそうだけど、
最後はやっぱり許しちゃうはず。
彼こそ、プロフェッサー・ジョーンズ、
専門は考古学全般のお宝。
自称インディ・ジョーンズ、
ハリソン・フォードの顔をした、予想外なナイスガイ。
犬の名前を日本式にするとしたら、
シロか、ポチか、はたまたタロウか。
昨今流行病の如く使われるコピーのように、
心が癒されたり、切なくなったり、泣かせたりするような、
あこぎな真似はナシ。
コッテリ、豪快、肉食べ放題、
スッキリ爽快、キスミント、
ハリウッドエンタテイメントとは、後味スッキリお腹一杯なのである。
スクリーンの正しい使い方を心得ておる。
差し出された据え膳食わぬは、後悔先に立たず。
とりあえず、観てから、
失望するなり、失恋するなりすればよい。
生身の人間、そんなことで死んだりしないのだ。
実際、失恋すると死にたいと思うくらい悲しいし、
失業ともなれば、死のうかと思うくらい辛いけど。
ヒット作の続編、しかも、相当の時間が経っている本作の場合、
スタッフ全員に、非常に大きなプレッシャーがかかっていたことは間違いない。
私の思うところではあるが、
シリーズモノがヒットし続けるためには、
常に、ファンの期待に、半分応えて、半分裏切るのが、
面白い続編の条件ではないだろうか。
そして、そのバランスが非常に難しい。
今回、改めて、スピルバーグ&ルーカスは巧いなあと思った。
と、言うわけで、
観ても得するかどうかはともかく、
損はしないでしょう。
単純に面白い映画です。
今日の一言。
最初、ネバダ州某所で始まってから、
最後の最後まで、
「モルダー!スカリー!真実はココにあるよ」
と、心の中でつぶやいていました。